病型別に血清ビタミンC濃度と脳卒中リスクを検討した貴重な研究。
場所 新潟県新発田市
新発田地図
開始年 1977年
対象 ベースラインの基本調査を1977年7月に40歳以上の2651人(男性1,182人,女性1,469人)の住民の集団検診で実施。
検査項目 質問票により人口統計学的背景,治療歴,家族歴,主観的症状,喫煙(非喫煙,喫煙歴,喫煙中[含む1日の喫煙本数]),飲酒(エタノール/体重kg/日),食習慣,身体活動,降圧薬治療状況の情報を入手。
BMI,皮下脂肪厚,三頭筋皮脂厚,肩甲骨下筋脂肪厚,随意血圧,心電図,眼底検査,ヘモグロビン,赤血球,白血球,血小板,血清蛋白,血清リポ蛋白,総コレステロール,アルブミン,血糖。
参考 Stroke. 1985: 16: 773-80.pubmed
 新潟県新発田市は越後平野の北部に位置する面積532.82km2,人口約10万6,250人:男性51,590人,女性54,660人,世帯数33,373(2005年10月末現在)の中核都市。江戸時代には10万石の城下町として栄えた。兼業農家が93.1%を占め,肥沃な土地が広がる県内有数のコシヒカリの産地。農業を中心に,電気機械工業,縫製業,酒や漬物などの食品工業,近隣地域を商圏とする小売業などが盛ん。市の木は桜,花はアヤメ。

新発田市ホームページ:
http://www.city.shibata.niigata.jp/より
 研究開始時の新発田市の面積は434km2で,中心部の市街地(商業・住宅地)と周辺地の農山村地域。同市は1970年以前は脳卒中死亡率が日本有数の高さであったが,’70年代後半に急速に低下したものの,周辺地である農業地域の脳卒中死および脳卒中の発症は全国平均より高めであった。

 脳卒中をはじめとする循環器病の管理,予防のため,脳卒中の危険因子を検討するために同市の9つある行政区域から赤谷(あかだに)-五十公野(いじみの)区域が無作為に選ばれた。同区域は平野部での比較的大規模な稲作,果物栽培と標高数百メートルの山間部での小規模農業とから成る周辺地(農山村地域)。また同区域は農業,副業からの収入が増加し生活水準が急速に向上し始めていた。


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