国内の各300地区(無作為抽出) |
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NIPPON DATA80: 第3次循環器疾患基礎調査(1980年)に登録された30歳以上の男女 NIPPON DATA90: 第4次循環器疾患基礎調査(1990年)に登録された30歳以上の男女 |
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1994年 | |
10567人(NIPPON DATA80),8384人(NIPPON DATA90) | |
身長,体重,血圧,心電図,総コレステロール,HDL-C*,トリグリセリド*,血清アルブミン,随時血糖,クレアチニン,ヘモグロビンA1c*,白血球数*,γ-GTP,尿蛋白,尿糖,疾患既往,生活習慣(飲酒,喫煙,身体活動,食事),ADL(日常生活動作),QOL(生活の質)など *NIPPON DATA90から導入された項目 |
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上島 弘嗣 (滋賀医科大学生活習慣病予防センター) | |
The Lipid 2005; 16(4): 383-387. CARDIAC PRACTICE 2007; 18(2): 147-150. 厚生労働科学研究費補助金長寿科学総合研究事業 平成18年度研究報告書 「NIPPON DATA90の15年目の追跡調査による健康寿命およびADL,QOL低下に影響を与える要因の分析とNIPPON DATA80の19年追跡調査成績の分析」 |
循環器疾患基礎調査が断面調査としてデザインされていたこともあり,14年前にさかのぼっての追跡作業は困難をきわめた。各地の保健所員や研究室メンバーの手作業に頼る過程も多く,住所不明者の追跡のために古い電話帳を1ページずつ繰る際には,学生アルバイトを募って「突撃隊」が編制され(インタビュー参照),追跡率は91 %という高い水準に達した。
NIPPON DATAが目指すのは「ほんとうに必要とされる,ごく当たり前のエビデンスを出すこと(上島氏談)だ。日本人ではまだそれが十分とはいえない。国民を代表する各1万人前後のデータから,これまでに総コレステロールと全死亡,高血圧・肥満と脳血管疾患死亡,喫煙と脳血管疾患,HDL-Cと全死亡など,さまざまな関連が明らかにされてきた。これからも,NIPPON DATAによってこのような「当たり前」のエビデンスが蓄積されることが期待されている。
・2021.8.02
[2020年文献] 青年期~中年期の孤立性収縮期高血圧はその後のCVD死亡リスクと独立した正の関連を示す
・2020.4.28
[2020年文献] 世帯単位で塩分摂取量が多い人は心血管疾患リスクが高い
・2019.7.29
[2019年文献] 従業員数29人以下の企業に勤務する人では,500人以上の企業に勤務する人に比して心血管疾患死亡リスクが高かった
・2019.5.29
[2011年文献] ハワイ在住の日系高齢男性と日本在住の日本人高齢男性では,日常生活動作低下の危険因子が異なる(ホノルルアジア老化研究との比較)
・2019.2.26
[2015年文献] 果物と野菜の摂取量は,心血管疾患死亡リスクと関連する
・2018.7.30
[2016年文献] HDL-C高値(60~79 mg/dL)の人の冠動脈疾患死亡リスクは低い
・2018.6.29
[2005年文献] 重度の心電図異常は,全死亡リスクの独立した予測因子
・2018.5.29
[2006年文献] 左側R波増高は,血圧とは独立して心血管疾患死亡リスクと関連する
・2018.4.27
[2016年文献] 非特異的な心電図所見(電気軸,構造,再分極の異常)は,既存のリスクスコアの心血管疾患死亡リスク予測能を改善させる
・2018.2.28
[2015年文献] 高血圧に対する過体重・肥満の影響は,1980年から2010年にかけて大きくなってきている