http://www.town.funagata.yamagata.jp/
舟形町は山形県の東北部に位置し,人口6781人(2005年3月31日現在),面積119.03km2。大部分を山地に囲まれた米どころで,住民の半数以上が農業に従事する農村地域である。
舟形スタディの始まりは,1990年から1992年にかけて行われた,糖尿病の有病率に関する調査。40歳以上の全住民を対象に75g経口ブドウ糖負荷試験を実施した。この健診の受診者をコホートとして追跡したのが舟形スタディ(Funagata Diabetes Study)で,2型糖尿病の危険因子や病態,転帰などについて疫学的な視点から明らかにすることを目的としている。
追跡には,総務庁に目的外使用の許可を申請したうえで,保健所に保管されている人口動態統計の死亡小票を用いて生死の確認および死因の調査を行った。
ベースライン検診によると,舟形町における糖尿病の有病率は10.4%であった。それまで日本人の有病率データを出しているのは久山町研究のみであったが,舟形スタディの報告により,農村地域においてさえ糖尿病の割合が高いことがあらためて明らかになった。この結果は,もっとも正確な糖尿病有病率の報告のひとつとして高い評価を受けた。日本糖尿病学会の「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン」にも舟形スタディの報告が引用されている。
・2011.5.31
[2005年文献] 男性ホルモンDHEAS値の減少は男性の2型糖尿病発症リスク
・2009.6.08
[1993年文献] 1990年の舟形町における糖尿病有病率は10.4 %
・2008.12.08
[2008年文献] 耐糖能異常(IGT)は脳卒中の危険因子
・2007.8.06
[2006年文献] ネフリン遺伝子上の3つの一塩基多型は,糖尿病と有意に関連した
・2007.8.06
[2003年文献] 血中アディポネクチン低値は,2型糖尿病発症の危険因子
・2007.8.06
[2003年文献] 糖尿病と有意に関連する6つの遺伝子が見出された
・2007.8.06
[2002年文献] 耐糖能障害と糖尿病は,いずれも無症候性脳虚血性病変の危険因子ではなかった
・2007.8.06
[2001年文献] β3アドレナリン受容体遺伝子のアミノ酸多型Trp64Argのうち,Arg/Arg型は肥満および糖尿病と有意に関連していた
・2007.8.06
[1999年文献] ウエスト/ヒップ比とBMIは,それぞれ耐糖能異常および糖尿病と有意かつ独立に関連する
・2007.8.06
[1999年文献] 食後高血糖は心血管疾患死亡と有意に相関するが,空腹時高血糖は相関なし