コホートI (1990年~) ●岩手県二戸保健所管内: 二戸市,軽米町 (12291例) ●秋田県横手保健所管内: 横手市,雄物川町 (15782例) ●長野県佐久保健所管内: 南佐久郡8町村(臼田町,佐久町,小海町,川上村,南牧村,南相木村,北相木村,八千穂村) (12219例) ●沖縄県石川(現・中部)保健所管内: 具志川,恩納村 (14206例) ■東京都葛飾区保健所: 葛飾区 (7097例) コホートII (1993年~) ●茨城県水戸保健所管内: 友部町および岩瀬町 (21488例) ●新潟県柏崎保健所管内: 小国町 (3571例) ●高知県中央東保健所管内: 野市町,香我美町 (8606例) ●長崎県上五島保健所管内: 宇久町,小値賀町,新魚目町,有川町,上五島町,奈良尾町 (14624例) ●沖縄県宮古保健所管内: 平良市,城辺町 (14109例) ■大阪府吹田保健所管内: 吹田市 (16427例) (●は地域住民コホート,■は大都市健診コホート)
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●地域住民コホート: 対象4保健所の管轄下14行政区内に居住し,研究開始前年の12月31日現在で40~59歳(コホートI)または40~69歳(コホートII)の住民全員を,市町村の住民基本台帳より抽出。 ■大都市健診コホート(葛飾): 1990~1994年に,区が実施した40歳および50歳の節目健診を受診した住民。 ■大都市健診コホート(吹田): 1993年度に市が実施した40歳および50歳の節目健診を受診した吹田市住民,または国立循環器病センター計画健診対象者から無作為に抽出した40~69歳の吹田市住民。 |
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コホートI: 1990年, コホートII: 1993年 |
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約14万人(コホートI+II) | |
ベースライン調査 (1)アンケート調査: 対象者全員に対して,共通自記式アンケート質問票「健康づくりアンケート」を配布し,健康状態、喫煙・飲酒,食生活,職業などの生活習慣について情報を収集。 (2)血液試料および健康診断データの収集: 市町村で実施する基本健康診査や職場で実施する定期健康診断などで,同意を得た受診者の血液試料と健診データを収集。 フォローアップ調査 対象者全員の死亡,転出・再転入,がん・循環器疾患罹患を調査。 追加調査 (1) 5年後調査: 開始より5年後に2回目のアンケート調査を行い,食物摂取状況,ライフスタイルの変化,疾病罹患情報を収集。加えて,血液試料および健康診断データの収集も行う。 (2) 10年後調査: 開始より10年後に3回目のアンケート調査を行う。 |
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「多目的コホートによるがん・循環器疾患の疫学研究―5年後調査データ集―」
JPHC Studyホームページ (国立がんセンター) http://epi.ncc.go.jp/jphc/ |
きわめて大規模であり,魚をよく食べるという日本人の特徴に着目して魚油の摂取量と冠動脈疾患との関連を示したパイオニア的研究でもある。魚を1日あたり180g摂取することにより,23gの人に比べて冠動脈疾患の発症率が1/3以下になったという結果は,欧米諸国に大きな衝撃を与えた。
卵摂取と冠動脈疾患リスク(2006年11月),便秘と大腸がんリスク(2006年12月),初経・閉経年齢と乳がんリスク(2007年2月)など新しい成果も続々と発表され,ひろく地域への成果還元や情報提供が行われている。
・2020.8.31
[2020年文献] 日本食を食べる頻度が高い人は全死亡・心血管疾患死亡リスクが低い
・2020.8.31
[2020年文献] 年齢別・性別でみても,長時間睡眠の人は死亡リスクが高い
・2020.3.31
[2020年文献] 発酵大豆食品を多く食べる人は全死亡リスクが低い
・2019.12.02
[2014年文献] 居住地域の地理的剥奪の度合いと人口密度は死亡リスクと関連する
・2019.10.31
[2019年文献] 植物性蛋白質を多くとる人は,全死亡ならびに心血管疾患死亡リスクが低い
・2019.4.25
[2019年文献] 中高年男性の長時間労働は急性心筋梗塞発症リスクと関連する
・2019.3.28
[2017年文献] 中等度以上の身体活動量は心血管疾患発症リスクと負に関連する
・2019.2.26
[2019年文献] 沖縄の一般住民において,野菜・果物ならびに沖縄野菜の摂取量と心血管疾患発症リスクとのあいだに有意な関連はない
・2019.1.29
[2018年文献] 血漿中の緑茶カテキン濃度と,脳卒中発症リスクおよび冠動脈疾患発症リスクとの関連
・2018.8.28
[2015年文献] コーヒーを多く飲む人では,心疾患・脳血管疾患による死亡リスクが低い