山形県東置賜郡高畠町 |
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40歳以上の住民(健診受診者) | |
3165人 | |
2004年 | |
身長,体重,血圧,総コレステロール,HDL-C,トリグリセリド,ヘモグロビン,血中総蛋白,空腹時血糖,HbA1c,血中尿酸,血清クレアチニン(酵素法),抗核抗体(ANA),尿中アルブミン(免疫比濁法),尿中クレアチニン,尿蛋白(試験紙法),推定糸球体濾過値(GFR),尿中ナトリウム排泄,尿中カリウム排泄,尿中β2-ミクログロブリン,飲酒,喫煙,疾患既往歴,臨床症状,服薬状況,疾患家族歴など | |
Kidney Int. 2006; 70: 751-6.
日本学術振興会 21世紀COEプログラム 採択拠点一覧<医学系>: 地域特性を生かした分子疫学研究 http://www.jsps.go.jp/j-21coe/03_saitaku/pdf/f_igaku/f03.pdf 21世紀COEプログラム 平成15年度採択拠点事業結果報告書 http://www.jsps.go.jp/j-21coe/08_jigo/data/jigo_kekka/F03.pdf 山形大学広報誌「みどり樹」 第18号(2003年): 6~7. http://www.yamagata-u.ac.jp/html/midorigi/mid_18.pdf |
山形大学では,舟形スタディをはじめとして,これまでにも長期間にわたり住民健診ベースの地域コホート研究を行ってきた。そのなかで蓄積されてきた精度の高いデータをさらに発展させるために総合的な地域密着型の疫学研究プログラムが開始され,「地域特性を生かした分子疫学研究」として文部科学省の21世紀COEプログラムにも採用された。高畠研究はその一環である。これまでに築かれてきた住民との信頼関係を大切にし,遺伝子についても1人1人に時間をかけてていねいに説明した。また,山形大学の3つの内科系講座,眼科,婦人科が連携するという学際的な研究体制も大きな特徴といえる。
高畠研究で注目される検討項目に,心血管疾患リスクとの関連が指摘されている微量アルブミン尿がある。結果の1つとして得られたのが,高畠町住民におけるアルブミン尿(微量アルブミン尿+顕性アルブミン尿)の陽性率が約20 %という数字。欧米(10~13 %)にくらべて高いことが示され,臨床現場にインパクトを与えた。また,GFR低下を示す人も約20 %と高率にみとめられた。ただしアルブミン尿とGFR低下の両方を示す人の割合は低く,どちらか一方のスクリーニングでは早期腎機能障害を見逃してしまう可能性を示唆する結果となった。
・2013.7.31
[2011年文献] 呼吸機能の低下は心房細動の独立した危険因子
・2009.1.15
[2008年文献] 腎機能障害を有していてもアルブミン尿やβ2-ミクログロブリン高値を呈さない人が多い
・2009.1.15
[2008年文献] 女性において,抗核抗体(ANA)と微量アルブミン尿は有意に関連
・2009.1.15
[2007年文献] メタボリックシンドロームの人で微量アルブミン尿のリスクが約2倍
・2009.1.15
[2006年文献] 微量アルブミン尿の危険因子は年齢,高血圧,糖尿病