食塩と血圧の関係についてはこれまでにも多くの調査研究が行われてきたが,調査手法にばらつきがあり,集団間で結果を比較したり,国際的な傾向をつかんだりすることが難しかった。
そこでINTERSALT研究では,質の高いデータを収集するために,高度に標準化された調査手法が用いられた。例えば調査マニュアルや質問票は統一され,翻訳の正確性もチェックされた。検査機器は,血圧計や蓄尿器から聴診器にいたるまで,世界中で同一のものが使用された。さらには,収集した24時間蓄尿のサンプルは世界各地からベルギーのルーベンにあるセント・ラファエル大学に運ばれ,生化学的な分析はすべてそこで行われた。
その結果,食塩摂取量の多い集団では年齢とともに血圧が上昇する度合いが大きいこと,また,個人間の検討で,ナトリウム摂取量は血圧と正の関連,カリウムは負の関連,アルコールは正の関連があることが明らかになった。
・2007.5.25
[1989年文献] ナトリウム摂取量が極端に低いヤノマミ族では,高血圧が見られなかった
・2007.5.08
[1989年文献] ナトリウム摂取およびNa / K比が高い地域では,拡張期血圧が有意に高かった
・2007.5.08
[1994年文献] 日本人のBMIは血圧と相関する
・2007.5.08
[2002年文献] 日本人女性のカルシウム摂取量は血圧と有意に逆相関した
・2007.5.08
[1989年文献] BMIと血圧は相関する
・2007.5.08
[1999年文献] 1980年代後半~1990年代前半にかけて,日本人の血圧,およびナトリウム/カリウム比は低下傾向
・2007.5.08
[1998年文献] 親に高血圧歴がある日本人は,血圧が高くなりやすい