[2006年文献] 夜間降圧不十分で脳梗塞,モーニングサージ,夜間過降圧で脳出血のリスク

Metoki H, et al: Prognostic significance for stroke of a morning pressor surge and a nocturnal blood pressure decline: the Ohasama study.Hypertension 2006; 47: 149-54.pubmed

コホート
大迫町の40歳以上の住民1542人のうち,脳卒中,一過性虚血発作の既往のない,朝の血圧値の得られた1430人を10.4年間追跡。平均年齢61.6歳。
結 果
モーニングサージと夜間血圧降下の脳卒中予測効果を検討。
夜間降圧度は昼間血圧と夜間血圧の比から算出し,モーニングサージは,起床前後2時間ずつの血圧平均値の差であらわした。
夜間降圧度やモーニングサージは,全脳卒中に対しては有意な相関はみられなかった。
しかし,内訳をみると,脳梗塞は夜間降圧度が10%未満のグループが,10%以上のグループに対して有意に多く発症した(P=0.04)。モーニングサージには脳梗塞との関連はみられなかった。
一方,脳出血はモーニングサージの最上位五分位グループ(25mmHg以上)が,第2五分位のグループ(3-11mmHg)よりも有意に多く発症しており(P=0.04),また,extreme-dipper(20%以上の夜間降圧)はdipper(10-19%の夜間降圧)よりも有意に多く発症した(P=0.02)。


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