[2004年文献] 家庭血圧測定回数は多いほど脳卒中リスク予測能が高くなる

家庭血圧においてはより多くの回数の平均値が,より脳卒中+TIAをよりよく予測することが示された。

Ohkubo T, et al: How many times should blood pressure be measured at home for better prediction of stroke risk? Ten-year follow-up results from the Ohasama study.J Hypertens 2004; 22: 1099-104.pubmed

コホート
脳卒中既往のない,40歳以上の大迫住民で2週間以上の家庭血圧測定の可能であった1491人。平均随時血圧は132.9/75.5mmHg。家庭血圧測定は起床後1時間以内の安静2分後に計測し,4週間記録した。
結 果
家庭血圧の平均値を,1日(1回),2日(2回),1週間(7回),2週間(14回),多数回(15回以上,平均25回)でそれぞれ求めたところ,いずれも有意に随時血圧よりも低かった。
いずれの血圧値も脳卒中+一過性脳虚血発作(TIA)と線形の相関を示したが,家庭血圧測定回数が増えるほど予測能が高くなる。各平均収縮期血圧が10mmHg高くなる毎にそれぞれ脳卒中+TIAリスクが19, 20, 27,31, 35%増加した。また,平均拡張期血圧においても5mmHg高くなる毎にそれぞれ10, 12, 16, 20, 21%リスクが増加した。
家庭血圧測定回数と脳卒中+TIAリスクの増加(収縮期血圧)
リスク増加率
随時血圧 8%(-1% - 18%)
1回 19%(8% - 31%)
2回 20%(8%-33%)
7回 27%(13% - 43%)
14回 31%(16% - 47%)
多数回 35%(20% - 51%)

以上から,家庭血圧においてはより多くの回数の平均値が,より脳卒中+TIAをよりよく予測することが示された。


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