[2000年] 血清ビタミンC濃度と脳梗塞,出血性脳卒中は逆相関する
Yokoyama T, et al: Serum vitamin C concentration was inversely associated with subsequent 20-year incidence of stroke in a Japanese rural community. The Shibata study.Stroke 2000; 31: 2287-94.
- コホート
- 脳卒中の既往がなく,血中のビタミンC濃度を測定した2121人(男性880人,女性1241人)。
1977年7月~’97年6月の20年間追跡。
対象背景年齢
40~49歳
50~59歳
60~69歳
70歳以上男性(女性)
300人(395人)
257人(370人)
212人(279人)
111人(197人)平均血清ビタミンC濃度,μmol/L
44.8(57.7)
45.2(59.9)
40.9(57.7)
35.4(49.0)
- 結 果
- ・追跡期間中に男性295人,女性285人が死亡,それぞれ40人,97人が転出した。
・全脳卒中は196例,うち脳梗塞は109例,出血性脳卒中: 脳出血38例,くも膜下出血16例,病型不明33例。
・性,年齢で調整後のビタミンC濃度と全脳卒中との間に強い逆相関が認められた。この逆相関は,多変量解析(血圧,総コレステロール,BMI,身体活動,喫煙,飲酒,降圧治療,心房細動,虚血性心疾患既往を加えて調整)においても著しく弱くなることはなかった。
年齢・性別調整後の血清ビタミンC濃度と病型別脳卒中リスク血清ビタミンC濃度四分位 (micromol/L) ハザード比 (95%信頼区間) 全脳卒中 脳梗塞 脳出血 ≦40 1 1 1 41-51 0.93 (0.64-1.36) 0.71 (0.42-1.19) 0.89 (0.43-1.83) 52-63 0.72 (0.48-1.08) 0.59 (0.34-1.02) 0.75 (0.36-1.55) 64以上 0.59 (0.38-0.93) 0.51 (0.28-0.92) 0.45 (0.19-1.11) P 0.002 0.015 0.013
多変量解析による血清ビタミンC濃度と病型別脳卒中リスク血清ビタミンC濃度四分位 (micromol/L) ハザード比 (95%信頼区間) 全脳卒中 脳梗塞 脳出血 ≦40 1 1 1 41-51 0.89 (0.60-1.22) 0.66 (0.38-1.13) 1.02 (0.49-2.15) 52-63 0.84 (0.55-1.29) 0.69 (0.39-1.22) 0.91 (0.43-1.94) 64以上 0.71 (0.45-1.14) 0.63 (0.34-1.18) 0.59 (0.24-1.46) P 0.017 0.079 0.059