[2002年文献] 3歳児の肥満と有意な関連を示したのは両親の肥満,および睡眠
就学前幼児において,両親の肥満および短い睡眠時間が肥満の危険因子である可能性が示唆された。
Sekine M, et al: Parental obesity, lifestyle factors and obesity in preschool children: results of the Toyama Birth Cohort study.J Epidemiol 2002; 12: 33-9.
- コホート
- 1989年4月2日~1990年4月1日に出生した3歳児10177例のうち,身体測定に参加しなかった503例,両親の身体測定データが得られなかった199例,データが不十分だった534例を除いた8941例(男児4590例,女児4351例)。
平均年齢は3.4歳。 - 結 果
- 3歳児の肥満は,父親および母親の肥満と有意な関連を示した。父親の肥満のオッズ比は1.74(vs. 正常,95%信頼区間1.42-2.06),母親の肥満のオッズ比は2.62(vs. 正常,2.12-3.25)。
1~2時間の外遊び例では,肥満のオッズ比が0.79(vs. 30分未満,0.64-0.99)と低くなった。
7時前の起床,および短い睡眠時間も,肥満と有意な関連を示した
有意な関連がなかったのは,朝食を抜くこと,間食,間食の頻度,就寝時刻,および昼寝時間。
多変量解析後による,10~11時間睡眠のオッズ比は1.20(0.97-1.49 vs. 11時間以上),9~10時間睡眠では1.34(1.05-1.72),9時間以下睡眠では1.57(0.90-2.75)。
これらの結果は,就学前幼児において,両親の肥満および短い睡眠時間が肥満の危険因子である可能性を示唆するもの。