[1996年文献] 25年後の脳卒中死には収縮期血圧,年齢が強い予測因子であるが地域差あり

Menotti A, et al. Twenty-five-year prediction of stroke deaths in the seven countries study: the role of blood pressure and its changes. Stroke. 1996; 27: 381-7.pubmed

コホート
追跡期間は開始から25年。
研究開始時の脳卒中既往率は2.1/1000人(27例/12763人・40~59歳)。
死因は死亡診断書,病院の医療情報,病歴,医師および死亡例の血縁者,あるいは目撃した人のインタビューに拠った。
結 果
・脳卒中の発症が多いのはセルビア(地方),クロアチア,日本(田主丸83例/1000人;牛深107例/1000人)で83~119例/1000人,次いでイタリア,ギリシャ,セルビア(都市部)で44~77例/1000人,少ないのはフィンランド,オランダ,アメリカで36~50例/1000人。

・年齢と血圧が25年間の脳卒中死の強い予測因子である。
比例ハザード回帰係数は収縮期血圧(SBP)1mmHgごとに脳卒中ハザードが0.0232増加(t=14.60),拡張期血圧(DBP)1mmHgごとに0.0409増加した(t=13.41)。
SBP<125mmHg例における最初の10年間の血圧の上昇による15年後の脳卒中死はわずかに減少したが,SBP≧160mmHg例では脳卒中死は最大,140~159mmHgでも増加。しかし125~139mmHgは血圧上昇と脳卒中死に関連はみられなかった。


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